新生チョロQ発売によせて
[1]-帰ってきたチョロQマニア-


私とチョロQ
 クルマのオモチャ……
そういうなればかつてトミーが販売したトミカと、タカラが販売したチョロQの2強を思い出されます…
金属製でリアルな造型のものがトミカ、ゼンマイの駆動力を兼ね備え、かつ特徴的なデフォルメをされたものがチョロQですね。
そのチョロQが発売されて30余年……
この長い時期のどこかで、かつて少年だった皆さんのなかにチョロQと触れ合った方も多いことでしょう。
私がチョロQとともに過ごした期間は僅か数年ほど。
だいたいチョロQ発売から20周年ってあたりの近辺……
当時Q-SHOPなるチョロQを大々的に取り扱ったお店が多くて
玩具屋に行くだけでワクワクしておりましたなあ…



 実は私、 どれほど古い記憶を引っ張り出してきても、
初めてチョロQを買ってもらった!って記憶はないんですね

ゆえに気が付いたら、チョロQを両手に持って

ガチガチと車体をぶつけ合う激しいデットヒートを床の上で繰り広げていたのでした
まさに生まれながらのチョロQ少年と云っても過言ではありません

その上、結構多くのチョロQを持っていたので当然ガキのくせにコレクターの道にいざなわれていくのです…、ああ…また無実の少年がタカラの陰謀に…

 おおむね当時のチョロQコレクターと云えば、チョロQハイグレードシリーズだとか15台で1万円の限定セットを買っておられたのでしょうが

一方、学級王ヤマザキ宇宙人田中太郎世代コロコロコミック読者であった、まだ10歳にも満たない私は、
毎号付いてくるスーパーカスタマブルチョロQの特集を読んでは
ただいたずらに物欲に滾った小学生時代を過ごしたもの


↑マッド氏とサイバー氏
これは紛れもなく彼らのせいでしょう。

ちなみに、当時の私のお気に入りと云えばコレなんですけども


SCV-01 ランサーエボリュ−ションX

なんせパーツが細かいので、

スタビライザー(あのオレンジ色の大仰なパーツなんだけども)のバネに至っては
びよーん、と手から弾けたら最期。
組み立てて1ヶ月もしないうちに失くしましたからね



いやあ…しかし、いまさらながらに、

ミニ四駆を堂々とパロってますよね

新生チョロQの存在
 平成24年12月……
師走にも関わらずなぜか私は全然忙しくない。
忙しくない時にすることはと云えばひとつ!!


チョロQ3(1998年タムソフト社)

テレビゲームに精を出すことに限りましょう

このゲーム、チョロQと云う、いかにも『子供向け』感あふれるモチーフを使ってますけども、
ただのレースゲームと侮るなかれ。意外とシビアなゲームバランスを兼ね備た良作ですぞ?

これは、高橋涼介に云うところの直線を極めるだけの初心者にあっては、第1回目のワールドグランプリ優勝にすら届かないと断言できましょう!それこそアクセルを巧みに踏み分けて、ドリフトを操って勝利を狙っていくタイプの高等なテクニックを要求するガチアツなゲームなのです

 ゲームを余すところなく堪能し、流れるスタッフロールを見つめながら、
ふと物思いに耽る五番星。
そしてじわじわと頭をもたげたある疑問……

『……

 ところで…

 チョロQって……まだ販売されてるのだろうか……』



こんなことを考えてしまったのです。

今思えば、この時にすでに勝負は決したものでしょう

この思いこそ、

ひとりのチョロQコレクターが帰ってくるシグナルであろうとは……!

しかしながらこの時、当然私はひとつの答えを持っていたのです。

まあ、販売こそされてるんだろうね。でもさ、そのラインナップはチョロQ独自のデフォルメが仇となるような曲面が多用された現行車でさ、商品化してみるとやっぱりそのどれもが似通ったカタチになってるんじゃないか?だってスタンダードチョロQのラインナップ、一時期すごく劣化してたぞ?

というもの。

恐らくその通りじゃないかと思いつつ、ウィキペディアを調べあげる五番星……

心のどこかで、バリエーションに富んでいないであろうチョロQを

小ばかにする気満々です。

でも、実情はどうやらまったくの斜め上だったのです。



 おや…

多くの人々が思い浮かべるだろうチョロQの代表格、

1台350円で販売されていたスタンダードチョロQ

2009年で絶版になっとる!!!?うっそだろ!!!?

チョロQの要と云ったらこのスタンダードチョロQを置いて他にないはず!!

でもスタンダードチョロQが絶版ってことは……!?

チョロQの歴史が終わったという…ことなのか……!!?

よ……予想GAYでs(以下略)!!



 思えば、私がチョロQ収集をやめた頃って、チョロQブームが下火になった頃だったのでしょうか、玩具屋のチョロQコーナーが縮小されたなあって記憶が強く残ってるんですよね
あとは、ご当地チョロQなどの限定品が飽和した時期でもありました。数多くの企業とのタイアップが魅力のチョロQでもありましたが、過ぎたるは及ばざるが如し。むしろコレクターによるチョロQ離れを促進させてしまったのでしょうか。


仙台のご当地チョロQ

 とめどなくあふれるチョロQへの憐憫の情念。
やはり私もマニアの端くれだったようだ。
小ばかにする気満々だったけど、それはきっとメーカーのエゴが反映してしまった煮え切らないラインナップを改善してほしかったから

でも実際は、チョロQは商売にならなかったのか、私の知らないところでひっそりとその歴史に幕を引いてしまいました。チョロQデッキシステムとかチョロQハイブリット!とかで迷走を続けた挙句に……

若干の虚無感すら覚えつつウィキペディアを隈なく読んでいく五番星。

廃止になった真相を突き止めたかった。納得のできるカタチで決着をつけたかった。



しかし、これまた実情はまったくの斜め上をゆく超展開を見せるのでした。

 どうやら、

チョロQzero』っていう

なんか…こう…、うがった見方をすれば某人気アニメのタイトルにあやかったのかと勘ぐりたくなるような
偶然にしちゃデキスギともとれるネーミングセンスの新生チョロQ

これまた私の知らないところで産声をあげているようなのです。

『なん……だと……ッ!?』

超展開にはこの台詞に尽きます。
皆さんも、こんな展開に出くわしたらこころゆくまで三点リーダ増やしてみたり促音増やして勢いづけてみたり間を置いて焦らしてみればいいと思います。

販売元はタカラトミーの子会社、トミーテックさん

販売開始は何と、2011年の9月。

チョロQファンとして復帰するならギリギリ間に合いそうな時期ではあります。

コンセプトは『大人向け』のチョロQだそうな

……



(若干冷めた目で)

おいおい、まあ確かに嬉しい気持ちもあるよ?
でもさ、チョロQはオトナだけのモノじゃないだろ、
ついに原点を見失ってしまうって情けないよn……



カチッ(トミーテックのホームページを開く)

…………

…はうあっ!!!?





↑トミーテックのホームページ
ぬううぅぅ……ッ!!?

ふるぉぉぉぉぁああああああ!!!!!



おい…おい…本当かよ、これは

Y31にハチロクレビン…
 デリカにZ31…って…

くっそ、私の秘孔をおもむろに突いてくるぞ…!

うっわあ…

車種の選択…

すっごくいい……

分かります。
これはこどもには分かりませんよね。
ぼくすっごく分かります。



ふ…ふぅ…、

……まあしかし、
実物を見ないことには判断のつけようがないじゃないか、なあ?(理性)

いくら品物がよくても、

販売店が近くにないんなら話にならないね、そうだろ?
消費者はお財布の紐が固いんだ(理性)





 後日。

こーころーを 引ーき裂ーく かーなしーみがー♪いーま
みーどりーの だーいちーに なーがれーてるー♪いーざ
いーのろーう あーしたーの しーあわーせをぉぉー♪

せーんだーい ヨードバーシ カーメーラー♪(当然例のテーマ曲のメロディで)

運賃はだいぶかかりましたけどもはるばるとやってきました。
ヨドバシカメラマルチメディア仙台
カメラや家電のみならず、ホビーも充実していると噂にこそ聞いていたヨドバシ。

ここにないならばスパッと潔く諦めましょう。

だいたいはトミカの近くにあるんですよね

ああ、2階にありましたねえ、トミカコーナー


おや、

見慣れないダンボール紙チックな箱がトミカの箱に混じって並べられていますね

……えっ


マルチメディア仙台のチョロQzeroコーナー

ふはあっ!チョロQzeroだ!

案外すぐに見つけちゃった…!

どうしよう!

いや……ここまできたら迷うことはなかろう五番星……


うっわ、やっぱりどうしよう!!!

えっ、1260円……!?エゲツなっ











購入した4台

 いやあ……

幼少時代にタカラの陰謀にはめられたように

今度はまた同じ手段でトミーテックさんにはめられようとは……!

これはまさに、まぎれもない開眼!!

それと、この4台をレジに持っていったら

本当に!4,000円になります

って云われましたヨ

何たる価格設定でありましょうか
3台買って1,000円のあの頃の思ひ出が鮮やかによみがえるようです



 夢や幻想ではなかったチョロQzero

次回、徹底的に考察を重ねて参りましょう。

そして最後に宣言しましょう。

(マニア)は、

帰ってきた……ッ

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